勘違い野郎警官,すなわち害なり
僕は昔轢かれたことがありまして(笑).
いや,笑い事じゃないんですけど.チャリンコに乗ってチャリチャリ走っているときに後ろからカブでガスーンと.
細い道で,僕がちょうど道を横断し終わったくらいの時だったと思います.
ポイントは後ろからってとこです.僕は背面の腰を強打.救急車で病院送りになりました.強めの打撲で済んだのはラッキーでした.
意外と人間そういうときに冷静でいられるもんで.「足動くかな?」とか「骨折れたかな?」とか自分で全身確認するくらいの余裕はありました.もうちょっとパニクって見せても良かったかな?なんて後悔してます.
すっげぇ痛かったんですよ? でも痛がっても始まんないと思ってそうしてたらあんまり周りの人が心配してくれなかったというとこに世間ってこんなもんなんだっていうある種の悟りを開いてしまうのです.あまつさえ一緒に転倒したバイクの運転手のほうが手厚い看護を受けていた気がします.僕は腰強打で動けず入院,運転手は擦り傷で 即 日 帰 宅 な の に.
皆さん痛がって見せる,怖がって見せる演技力は生き残る上で重要ですよ.僕は次何かあったら泣き叫んで助けを請うてみようと思ってます.たとえそれが擦り傷でも.
まぁそれはいいとして.
その後現場検証なんてのをするわけですよ.そのとき不可解な出来事が起きたんです.
警「えー,君は道を急に横断して,突然横断したためにバイクの運転手が対応しきれず,側面から当たったんだね?」
いや,違います.
いきなり間違ってます.
突然これですから.先が思いやられるんです.僕は背面腰をバイクで強打されたんです.時速2〜30kmで鉄の塊が僕の腰を後ろから強打したんです.逆に,言ってみれば後ろからぶつかられたから大事に至らなかったんです.
横からぶつかったら「横に転倒する=頭がアスファルトにぶつかるかもしれない」+「滑ったバイクに危ない角度からまたひかれる」+「チャリが横にへし折れる」って感じで大惨事になってるんです.
僕が違うと説明していると警官の方は突然自分の推理を唱え始めてくれました.
数十分語られたのすばらしい推理を要約すると「フロントタイヤの上の泥除け(フェンダー)が曲がってるからフロントタイヤの横にぶつかったと思った」そうなんです.
お,お見事です.
お見事に勘違いです.
僕のフロントフェンダーはもともと曲がってたんです.昔フロントのカゴが盗まれたときに下手くそ泥棒は僕のフロントフェンダーを曲げて行ってくれたのです.僕の周りの人なら知ってる人も少なくなかったはずです.
大体そんな真横から当たられてフェンダーだけ曲がるなんておかしな話です.さっき言ったように,自転車はほぼ使用不可能になるはずです.
しばらくはその理論で僕が100%悪いみたいな感じで話が進んでいって,ついにはその名警官様に「毎日勉強ばっかしてるから周りが見えなかったんだよね」みたいに慰められてしまいました.ちなみに僕は当時勉強なんてこれっぽっちもしていませんでした.どっちかって言うと健康少年です.
あそこまで自分を信じ込める警官の自信に乾杯.
友達にはしたくないタイプです.
なんか自信満々な警官の方が不憫でそのことを伝えようか悩んだんですが,このまま事故の原因を僕の不注意にされてはかなわないのでしっかりお伝えしたところ,また初めから現場検証がやり直されたのでした.
僕は呆れを通り越してちょっと面白かったんですけど,僕の親父殿がお怒りでして,別の警官の方が親父殿に「警察にはあんなひともいるんですよ」って謝ってたのが印象的です.
最後に一言だけ.
警察って終わってる.(人もいる)